同じ花をまた見たい

ひと雨ごとに春がくる、そう感じています。
いかがお過ごしでしょうか?

春を実感するたびに少し怖くて、気持ちが追いつかなくて、
何年かぶりにタバコが吸いたくなりました。

冬の終わりには、島根県の「石州神楽際」「出雲大社」「石見銀山」、
伝統文化や名所、いつかみたいと思うものはたくさんあるけれど、
今見なくてないけないような気がして、走るように巡ってきました。
日本海や海辺の岩肌にぞくぞくするほど地球を感じて、
生きていることがせつなくなりました。

それから東京では「杉本文楽」、亀戸天神社の「神忌祭」、
言葉にできない幽玄の世界を肌に感じました。

冬が終わりかけるといつも思い出すのは、昔、誰かに私が言った言葉。
「同じ花を同じ人と見たことがない。」

また来年もこの花を一緒に見られますように。
いつだってそう願うのに、次に花が咲く頃にはもう隣にいない。
別れはいつも他人より遠い関係の始まりで、思い出してしまうから、
春がくるたびにやり場のない思いを抱えていました。

時々、桜なんか好きじゃない。と強がったりします。
子供のころのお花見が嫌な記憶のまま残っているから。
だから散歩の途中に桜が咲いていたなら立ち止まるけれど、
周りがワイワイとしているとちょっと冷めた気持ちになる。
桜が咲いたら浮かれなきゃいけないの?って。

花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ

意味がわからず、卒業式は桜だね、なんて思っていたけれど、
もう大人だからその言葉に少し救われることがあります。

素敵なお花見を。